ルッコラのお酒、ルコリーノ RUCOLINO。
イタリアの南、イスキア島から。
ルコリーノはナポリ湾に浮かぶ魅惑の島、
イスキア島のリキュールです。
ルッコラのさわやかな香りとほどよい甘み、
心地よい苦みが特徴です。
食前にカクテルで、食後にそのまま冷やして。
大人のリラックスしたひとときをお楽しみください。
ルコリーノはナポリ湾に浮かぶ魅惑の島、
イスキア島のリキュールです。
ルッコラのさわやかな香りとほどよい甘み、
心地よい苦みが特徴です。
食前にカクテルで、食後にそのまま冷やして。
大人のリラックスしたひとときをお楽しみください。
ルコリーノの歴史は、1880年創業のワイン醸造家、ペラッツォ社(Perrazzo)にさかのぼります。緑の島・イスキアの豊かな自然を愛し、ブドウや香り高い柑橘類を育てながらワイン造りに情熱を注いできました。1960年代からペラッツォの経営はサヴァスターノ(Savastano)家が担い、80年代に入り、『イスキア・サポリ(Ischia Sapori)』のブランド名で、初めてリモンチェッロを発売しました。リモンチェッロはまだ珍しく、ソレントを中心にあっという間に拡がりました。当時の家長のブルーノ・サヴァスターノとその息子、シジスモンド・マルコと弟のクリスチャンは、その経験から新たなリキュール、『ルコリーノ』の開発に挑戦、成功し晴れて商標を登録。いまからおよそ20年前のことでした。
ルコリーノ原料のルッコラは、サラダやピッツアのトッピングにもなる香りの良い野菜としておなじみですね。イスキア島では『パラチーネ』と呼ばれる、イスキア島の緑の凝灰岩、トゥーフォヴェルデで作られた石垣の隙間にも自生しています。別名ラテン語で『エルーカ・サティーヴァ(eruca sativa)』と呼ばれ、古来より薬として大事にされてきました。古代ローマ人は、その種子にも恋の媚薬として強い効き目があると信じていました。ルネッサンスのハーブ学者、マシュア・デ・ロベルの記述では、エルーカを食した修道士たちが、その効き目で純潔の誓いを守ることができなかったという逸話が残っています。ルッコラにまつわる不思議なお話をお楽しみいただけましたか?
レモン風味のスポンジに ルコリーノのシロップをたっぷり含ませて。 色鮮やかなピスタチオとリコッタチーズのハーモニー。
材料 24-26cmケーキ型 1個分
【スポンジケーキ】
卵…6個
グラニュー糖…150 g
ポテトスターチ …75 g
薄力粉…75 g
レモンの皮…1個分(国産無農薬)
【フィリング】
水牛のリコッタチーズ…500 g
シチリアブロンテ産のピスタチオ…150 g
ブラウンシュガー…150 g
【シロップ】
ルコリーノ…100 ml
水…50 ml
ブラウンシュガー…50 g
▶スポンジケーキの作り方
1. 泡立用のボウルで卵とグラニュー糖を泡立ててクリーム状になるまで泡立てる。
2. 細かく刻んだレモンの皮を加える。
3. 大きなボウルに2を移し、あらかじめ薄力粉とポテトスターチを合わせて
ふるいにかけておいたものとゆっくり切るように混ぜる。
さっくりと混ぜ、生地をこねすぎないように注意する。
4. くっつかないようにバターをケーキ型に塗り、強力粉を軽くまぶしておく。
5. 320度のオーブンで約30分焼く。
焼き上がりは竹串を中心に指して何も着いてこなければOK。
6. 型から外し、上下逆さまにひっくり返して完全に冷ます。
7. 冷めたら、刃の長い包丁で水平に3枚にスライスする。
▶下準備
1. ボウルで15分間リコッタチーズを混ぜなめらかなクリーム状にする。
2. 砕いたピスタチオ100 gとブラウンシュガー150 g を1に加える。
3. ソースパンで水50 mlとブラウンシュガー50 gを煮立たせ、
完全に冷めたら、ルコリーノを100 ml加える(シロップ)。
4. 細かく刻んだレモンの皮を加えたスポンジケーキを焼き、
3枚にスライスしておく。
▶仕上げ
5. スポンジケーキに刷毛で3のシロップを表面にまんべんなく染み込ませる。
6. リコッタのフィリングクリームを約1/4(200g)塗り、
次のスポンジを重ね、手で軽く押さえて平らにする。
トップまで同様に塗り重ね、 最後に残りすべてのクリームを塗る。
7. リングをはずし、表面に50 gのピスタチオを表面にまぶす。
8. 冷蔵庫で30分冷やしてできあがり!
レシピ提供
エノガストロノミア『Un attimo diVino』
シェフ Raimondo Triolo氏
住所:Riva Destra – Ischia
www.unattimodivino.com
材料
ジン…5.0 cl
ルコリーノ…1.5 cl
液糖(ガムシロップ)…2.0 cl
フレッシュレモンジュース …3.0 cl
ルッコラの葉…6/8
ジンジャーエール…適量
ルッコラの葉…飾り
1.ミキシンググラスにルッコラの葉、
フレッシュレモンジュースにガムシロップを加え、混ぜる。
2.ジンとルコリーノを加えてシェイクする。
3.氷で満たしたタンブラーグラスに漉して加え、ジンジャーエールを注ぐ。
レシピ提供 『Alchemie Cocktail Bar』 – Ischia
バーテンダー Bruno de Georgio 氏
イスキアは南イタリア、ティレニア海の青いナポリ湾に浮かぶ最大の島です。周囲36キロのこの島は別名『緑の島』と呼ばれ、豊かな森、そしてエポメオ山の雄大な眺めを臨みます。懐かしのオート三輪タクシーで街をめぐれば、60年代の古きよきイタリアにタイムスリップ。ドルチェ・ヴィータの気分を満喫できます。海から松林を抜ける風を肌で感じれば、心と体も浄化されることでしょう。
イスキアはカンピ・フレグレイに連なる海底火山の一部が隆起してできた島です。古代ギリシャ人は、イスキアは神話の巨人ティフォンがゼウスの裁きにより地に落ち横たわってできた島で、自然現象は巨人が火を噴き、暴れるからと信じていました。その証に、いまでも巨人の足、口、まつげなど体の部位がそのまま地名として残っています。その火山の恵みが、島に涌き出る温泉や冷泉となり多くの人を集めています。
イスキアは、古代ギリシャ人上陸の後、ローマ、アラビア、ノルマン、スペイン、フランスへと支配が変わるたび、異文化を受け入れ吸収してきました。島のシンボルのひとつ、アラゴン城は、5世紀中盤、スペインのアラゴン家のアルフォンソ5世によって築城されたものです。ローマ時代の水道橋など重要な遺跡もそのまま残っています。 豊かな自然と歴史に魅せられ、イスキアには昔から多くのアーティスト、文化人が訪れました。映画『クレオパトラ』や『太陽がいっぱい』のロケ地としても有名です。その映画文化は毎年6月〜7月に開催されるイスキア映画祭に受け継がれています。映画人をイスキアに招いた功労者はミラノの実業家、アンジェロ・リッツォーリです。彼はイスキアをこよなく愛し、温泉を利用した本格的な保養施設を作りました。それまでワインが産業の中心だった島は、温泉リゾートに変貌したのです。
イスキアはスローフードの島としても有名です。そのシンボル食材はウサギは、ワインのブドウ畑の開墾で掘った穴に、作物を荒らす困り者、野ウサギを飼ったことに由来します。その伝統料理、ウサギの蒸し焼きイスキア風『coniglio alla Ischitana』は、香り豊かで噛み締めるほど味わいが増す料理です。土着のビアンコレッラ種の白ワインや、ペレ・パルンモ種の赤ワインと食すれば、イスキアの歴史・文化を体験することができるでしょう。また、ナポリ・ピッツァの伝統を守るため『真のナポリピッツァ』運動を起こした食の巨人のひとり、ガエターノ・ファツィオ氏のピッツェリア『Da Gaetano』をはじめ、イスキアにはナポリ・ピッツァの名店がいくつも軒を列ねます。ワインと美味しい郷土料理(エノガストロノミー)を目指す人々が世界中から訪れる島、何度訪れても尽きることのない魅力をたたえた島、それがイスキアなのです。
文:アレッシア インパリアッツォ
Text ©2013 Alessia Impagliazzo